2014年4月13日主日礼拝報告

先週、礼拝報告をアップロードしたつもりでいたのですが、実は記事すら書いていなかったことに、20日(日)になって気づきました。遅ればせながら…

4月13日はイースター(復活祭)の一週間前、棕櫚の主日の礼拝でした。

神ヤハウェとアブラハム(The Brick Testament から拝借)

神ヤハウェとアブラハム(The Brick Testament から拝借)

第一部の子供の礼拝では、旧約聖書・創世記18章20~26節を読んで、牧師から「10人のために」というタイトルでお話をしました。神さまヤハウェとアブラハムが、ソドムとゴモラという町を滅ぼすべきかどうかをめぐって折衝します。その中にはアブラハムがヤハウェの正義を問う場面もあります。ソドムとゴモラには悪い人間ばかりではなくて、正しい人間もいるはずなのに、それなのに町全体を滅ぼすなんて、それは神の正義ではないという訳です。人間の方が神を問いただすなんて実に面白い物語です。聖書の中には、人間と取っ組み合ってすったもんだの騒ぎになるような人間臭い神と、天高くに鎮座して人間に従順を求める絶対的に正しい神という、神の二つの姿が語られているように思います。そしてどちらが本当に人間の神なのかという議論が、聖書全体にわたって繰り広げられているような気がします。僕は人間臭い神の方が好きです。イエスが「父ちゃん」と呼んだ神は、いったいどっちだったのでしょうか。

第二部の礼拝の中では、旧約聖書・ヨブ記19章1~7節を読みました。牧師からは「人を打ち砕く言葉」というタイトルでお話をしました。

(以下、牧師のお話の要約)

子供・財産を失い、皮膚病になって苦しんでいるヨブという男は、最初はその苦難を受け入れようとしていましたが、妻の言葉がきっかけになって神や自分の生を呪い始めます。そしてヨブの苦しみはさらに募ることになります。友人たちが訪ねて来て、ヨブが元の敬虔な信仰者に戻るように説得するのです。友人たちの助言は間違ったものだと思いますが、それでも善意に基づいたものでしょう。でも内容はどうあれ、ヨブの状況に配慮したものとはとても言えません。こうしてヨブの苦しみはより一層深まって行きます。

けれども問題は友人たちの誤った考えや、的外れな姿勢にだけあるのではないと思います。言葉そのものの問題がここにはあります。言葉というものは、人と人が意志をやり取りするには不十分なものです。思いの大きさにくらべたら、言葉なんてそのほんの少ししか表現することはできません。そんな言葉は、基本的に暴力的です。間違って使うこともあるし、誤解も生むし、人を傷つけます。言葉ですべてを伝え合うことなど不可能です。

じゃあ言葉になど頼らずに、沈黙を重んじ、お互い心と心で…なんて言いたくなりますが、そんな簡単な話でもありません。今日の聖書箇所でヨブはこう言っています。「だから不法だと叫んでも答えはなく/救いを求めても、裁いてもらえないのだ」(7節)。ヨブは友人たちの言葉に苦しめられると同時に、「なぜ苦しまねばならないのか」と問いかけても答えない、神の沈黙にも苦しめられているのです。ヨブは神の沈黙を神の敵意の表れだと感じ取っています。

言葉を費やせば人を傷つけ、沈黙すれば誤解を生む。どちらにしても、人を傷つけたり、自分が傷つけられたりします。いったいどうすればよいのでしょうか。

イエスを見捨てた弟子たちやその他の人々は、イエスが処刑された後、「イエスと出会った」「イエスは復活した」と証言するようになります。一体何が起こったのでしょう。イエスの苦しみとイエスの傷が、何事かを起こしているんだと思います。そして、弟子たちや他の人々は、ショックを受け、悔やみながら、恐れを感じ、逃げながらも、それでもイエスに心を向けて、イエスの苦しみや、イエスの傷と向き合っていたんだと思います。

メンバーのMさんが献げてくださったお花

メンバーのMさんが献げてくださったお花

神と人が向き合う時に、人と人が向き合う時に、傷を負うこと、血を流すこと、それらを避けることはできないのかも知れません。表面的な付き合いなら、お互いに楽しく、明るく、楽に過ごすことができるでしょう。でもそれではたぶん、相手と本当に向き合うことはできないと思います。言葉を尽くしたり、沈黙したり、誤解を生んだり、傷を負ったりしながら、人は相手と向き合って、お互いに心をほどいて、やがて溶け合うように、何かを共有して行くのかも知れません。相手と向き合う時に、「わたし」たちは、傷つくこと、傷つけることを恐れる必要はありません。そこに、傷を受けて、苦しんで、生命を差し出した、「わたし」たちの主イエスが、生きて働いていると信じるからです。

(以上、お話の要約)

礼拝後は讃美歌練習、会堂清掃、定例役員会を行いました。

報告:山田有信(牧師)

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