2015年11月29日主日礼拝報告

アドベント・クランツ(メンバーのOさんが用意してくださいました)

アドベント・クランツ(メンバーのOさんが用意してくださいました)

教会の暦ではアドベント第1主日でした。クリスマスが近づいて来ましたね。

第1部の子供の礼拝では新約聖書・マルコによる福音書13章32~33節を読み、メンバーのIさんが「うらしまたろう」の絵本を朗読してくださいました。

第2部の礼拝では、新約聖書・使徒言行録28章17~22節を読んで、牧師から「あなたの声を」というタイトルでお話をさせていただきました。

(以下、牧師のお話の要旨)

「あなたの声を」

〈異教徒差別の起源と帰結〉

使徒言行録で語られて来た使徒パウロの旅も、ここローマで終わろうとしています。そもそもパウロがローマに来ることになった発端は、パウロがエルサレム神殿に異教徒を連れて行ったために神殿を汚したとされ、エルサレムのユダヤ人に殺されそうになったことにありました。その後パウロがローマ皇帝に無実を訴えローマに連行されることになったのです。

ところで、なぜユダヤ人はそんなに異教徒を差別して排除しようとしていたんでしょうか。その起源はパウロの時代から600年ほど前にあります。当時のユダ王国を支配していたバビロニア帝国は、紀元前587年ついにエルサレムを占領し、エルサレム神殿は破壊されてしまいます。そしてバビロニア帝国の都バビロンに連行されたユダ王国の王をはじめとする一部の人々は、最初の連行(前597年)から言うとその後約60年間にわたってバビロンでの生活を余儀なくされました。けれどもその人々の一部は、バビロニアの文化に染まってしまうことはありませんでした。祭司たちは、現在の聖書の元になるような文書や祭儀の制度を整えて後に「律法」となっていく掟(「安息日」や食物の規定)としてそれを守り、自分たちの信仰を貫き通したのでした。けれどもそれは、当然バビロニアの異教を排し、異教徒たちを差別することにつながっていったわけです。そして、そのことはやがて、戒律に従うことのできない自分たち同胞の中の人々を排除し差別することにもなって行ってしまいます。異教の地で自分たちを守り通すために生まれたものが、自分たち自身を苦しめることになってしまうのです。

その後、バビロニアからエルサレムに戻ったユダヤ人たちが神殿を再建してから500年以上を経たユダヤに、後にイエス・キリストと呼ばれるようになる人物が生まれます。イエスのしたことはことごとく、ユダヤ人の神の民としてのその自覚と誇りを挫くものでした。イエスは「安息日」の決まり事には縛られず自由に行動しました。ユダヤ人だけが神の祝福の中に置かれているということをはっきり否定しました。「神の国」がこの地上に近づいている今、ユダヤ人だ異邦人だと言っていること自体がイエスにとって意味のないことだったのです。またユダヤ人が「律法」に基づいて排除していた病人や障害者、遊女や徴税人と自由に交流して食卓を共にしました。「律法」が定める義さと罪、清浄と穢れの区別も、「神の国」では無意味なものだとイエスは考えたのです。けれどもそのために、ユダヤ人の神の民としての自覚と誇りを徹底的に批判することになってしまったイエスでしたから、その言動・存在そのものがユダヤ人の憎しみの的になったのは当然のことだったのかも知れません。

そして使徒パウロも、神の救いの前でユダヤ人と異邦人(異教徒)を区別しないという点では、イエスと共に歩む人でした。そのために、異邦人(異教徒)であるギリシア人と一緒に神殿に参拝したことで殺されそうになったわけです。異教徒を神聖な神殿に招き入れることは、かつて遠い異教の地バビロンに置かれたときでさえ、神の民としての自覚と誇りを失わなかったユダヤ人にとって、とても受け入れられることではありませんでした。パウロもまた生命を失いかけました。

〈対話を〉

でもそれでもパウロは諦めてはいません。他の町々でしてきたように、ここローマでも町のユダヤ人たちと会い、顔と顔を合わせて話しをしようとします。そしてローマのユダヤ人たちも、パウロの話しを喜んで聞こうとしています。今、わたしたちが生きるこの世界にも、互いに相手を排除しようとする力が強くなっていると思います。異なる文化、異なる言語、異なる神を持つ者同士の争いが激しくなりつつあります。希望はどこにあるでしょう。それは今日の聖書個所に示された対話だと僕は思っています。結果から言えば、パウロとローマのユダヤ人が相容れることはありませんでした。でもそれで良いのです。顔と顔とを突き合わせて、声と声とを響かせて、直接の対話を通してお互いの違いを確かめ合うことが求められているのではないでしょうか。わたしたちはもうあの十字架を繰り返してはなりません。

(以上、牧師のお話の要旨)

礼拝後は、クリスマスに歌う讃美歌の練習をした後、ツリーを飾るなど、クリスマスに備えて会堂を整えました。皆様のご協力に感謝します。

次週12月6日(日)はアドベント第2主日の礼拝です。どなたでもぜひご参加ください。

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